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田代 学著
橘橋を架けた医師「福島邦成の生涯」。日本の尖端(時代・流行の先頭)を学び、宮崎の為に生きた邦成の業績とその人生をリアルのそして彼の目から見た宮崎の黎明期を垣間みることが出来る1冊である。平成10年は彼の没後100年である。公に生きた彼の人生は、混沌とした現代において一つの課題を投げかけてくれる。本の概要を理解いただくために本のはじめにと序章を掲載させていただきます。 はじめに 福島邦成(ふくしま・くになり)は、その実像がほとんど伝えられていないにもかかわらず「橘橋を個人で架けて通行料を取っていた医師」として、今なお多くの宮崎市民が、おぼろげながらも知っている。
しかし、この伝承は、邦成の「橘橋を架けた」偉業を称えるというよりも、残念ながら「橋賃を取っていた」ことを悪行として非難する感が強いことは確かである。 今回、平成10年1月20日に邦成の没後100年を迎えるにあたり、福島家の協力を得て、邦成の資料を原典から総整理し、改めて彼を顕昭する機会に恵まれた。 宮崎は、明治6年の初代宮崎県設置後に発展を遂げたために「歴史がない、文化がない、偉人がいない」と言われることがあるが、福島邦成の生涯はその否定に等しく、近代宮崎の幕開けそのものであると思う。そして、彼の生涯を通して、宮崎の幕末から黎明期が、郷土の人々に少しでも伝わることを切に希望したい。 最後になりましたが、多くの資料を提供して下さった現当主福島順一氏に、心から感謝するとともに、本書を福島邦成翁没後100年の記念として、霊前にささげていただけたら幸いに思います。 平成9年12月26日 田 代 学 |